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東洋医学の特徴

東洋医学の特徴は全身の状態を見て治療を行うことです。現代医学も全体を見ていないわけではないが、伝統中国医学は複数ある症状をもって「証」という概念で治療方針を決めます。

ただし、この「証」も古くは症状の「症」と同じです。体の自然治癒力を高めることで治癒に導きます。ただし、効果の科学的根拠(EBM)が不明瞭なので、こういう表現が出てきたのだと思われます。現在は、生薬の薬物効果も明確なものが出てきています。

だが、生薬は複合して処方するため、実際には何が効いているのかわからないことが多いので、伝統中国医学的に解釈するのが手っ取り早いです。また、鍼灸も同様で、鍼と灸を組み合わせて治療するだけでなく、ツボ(経穴)もいくつか用いるため、どのツボが効いているのか明確にならないですので、科学的解明も容易ではないです。

東洋医学診断も、機械や採血を用いず、四診によって行う。よって、体を侵襲することがなく、無害です。伝統中国医学が医学の主幹となっていた時代に、現代医学のような技術は存在していないのが当たり前ですが、伝統中国医学の診断は、機械のない環境でも行えるというのが特徴です。

医院はともかくとして、鍼灸院のような小さな環境でも東洋医学は可能です。ただし、診断にも技術が必要であり、数年の勉強と訓練が求められます。鍼灸師も学校や国家試験だけでは満足した勉強が不足するため、多くは鍼灸の勉強会や鍼灸院で修行を積むことが多いです。